|
ドイツ軍の中で最もバランスがいいと言われるパンター戦車をベースに、重駆逐戦車の開発が求められ、1944年から生産されたのがV号駆逐戦車ヤークトパンターである。(ヤークトは”対戦車”の意)
パンター譲りの堅牢な車体に当時最良と言われた対戦車砲「88mmPak43」を搭載した結果、最強の駆逐戦車となった。
全体的なデザインはソ連のSU-85などを模倣したとも言われ、思い切りのよい傾斜装甲は避弾経始に優れている。 実際の装甲(前面80mm)よりも防御力は高く、連合軍側の主力戦車シャーマンやT-34の主砲では正面装甲を貫通する事は出来ず、撃破する事が非常に困難であった。
当初の予定よりも開発に手間取り、連合軍の空爆や物資も不足、更には終戦間際の混乱も手伝って量産は遅れに遅れてしまった。
また、当時の戦況から大規模な集中運用はおろか、乗員の習熟訓練すら望めず、少数が分散配備された結果、理想的な運用には程遠い状況であった。
このように、わずか415輌という生産数で終戦を迎えたヤークトパンターだが、実戦では局地的に大きな戦果をあげており、運用方法とは逆に理想的な駆逐戦車である事を証明した。
鋼鉄の豹は生産数を越える大きな存在感を残したと言える。
|